映画化もされたが、原作の翻訳も読んだ。 希望も望みも可能性もない、荒みきった青春群像。 視点がめぐるましく切り替わりながら それぞれ登場人物は感情を持つものの、 極めてドライに淡々と、読み手の感情に訴えるものはなにもない。 作者はなにも訴えない…

妹尾河童のなんという本だったか、 ヨーロッパを旅行したときに夏のイタリアで 道行く人の真似をして、日向を歩いていたら まんまと日射病になってしまったというのがあった。 現地の人に呆れられたらしい。 日向を歩くのは北から来た観光客くらいだ、と。 …

つまりは王道なんじゃないかと。 ブロンテもオースティンもみんなそうです。 クリスティも恋愛要素が入ってくると ものっそい少女マンガちっくになっています。 少女マンガでもなく、男の都合のいい妄想でもない 恋愛小説というのは限りなくレアです。 アラ…

「先生と僕」を読み返している。子規と漱石が文学論で レトリック重視VS.ネタ重視で 対立していたそうな。 まあ、子規は俳人ですから レトリック重視になりますよねえ。連想したのが、クリスティとセイヤーズ。 一流のプロットを二流の文章で書いたクリステ…

お久しぶりの14回初がつおくふべき客は不参にて身のいたづらになりぬべきかな客が来るというので初がつおを準備したけれど これじゃくさっちゃうよ、あーあ。特に面白いというほどでもないですが、 初がつおというところに、江戸の風情を感じます。 鎌倉の海…

アスペルガー症候群の子が、うまくその特性の伸ばして花開けるか、虐げられ、傷ついて、劣等感に塗れた人物になってしまうかは、その子が置かれる環境や受ける教育にかかっている。 「アスペルガー症候群」岡田尊志イタイイタイ・・・痛すぎる。

ストレスと適応障害に載ってたこと。 学習障害の項目で 「気づかれにくいタイプの学習障害として、聞き取りの能力が低いケースが挙げられる」 そうです。 聴覚的なワーキングメモリが低いとか。 ああ、なるほどね、という気がします。 つまり、どういうこと…

幻冬舎新書。 まあ、あれこれ読みながら ぼちぼち読んでます。 なんていうかね、 自分が潰れてきた過程がよく分かるわー。 で、ストレスが続くことで トラウマになってさらに過敏に不安定になるという 悪循環を繰り返しつつ、 まあ、ここまで生き延びてきた…

えー、、日本での出版物について 「純文学会」が多いに必要です。最も需要の高い本は最小のスペースに最大数の犯罪を盛り込んだもので、全階級のモラルを堕落させています。 ・・・ 全体の2割ほどのマトモな本として紹介されたのが「女大学」他。 ・・・・・…

山間の貧しい農村の不潔さについて記述あり。 日本を訪れた外国人は清潔さが印象に深く残ることが多いが。 蚤、衣服がなく着替えてないこと、 風呂に入るものの石鹸などなくきちんと洗っていないこと、 湯を入れ替えず同じ湯に複数人入ること、 それにより皮…

山間の貧しい人々が大黒様を拝んでいるのを見て 彼らがキリスト教信者であれば 物質欲を持たず幸せになれるだろうに、と言っていて いやあ、それは間違ってるだろうと。 まあ、ふらふら極東に旅行に来るくらいですから、 お金持ちのお嬢さんなんですよねえ、…

「近現代日本を史料で読む」 中公新書様々な人が矢継ぎ早に紹介されて、 興味ある人もいればない人もいる、、ので。興味を引いた記述として 征韓論論争について、 「責任を回避しない政治家大久保が、珍しく政局に立とうとしなかった」 とある。「大久保利通…

13回またしてもじじとばばとのくりごとに昔はものを思はざりけりうん、まあ、、そうですね。 これは、本人が翁なのか、それとも年寄りを見て言っているのか。 昔はよかった、昔はこうじゃなかった、 最近の若い者は・・・ 古今東西年を取ると必ず言う繰言で…

「男性の場合左から右へ、女性の場合は右から左へ前身ごろを打ち合わせ」 左から右というのと右から左というのと どちらがどちらなのかよく分かりませんが。 生きている人は皆右を下に左を上に重ねまする。「日本食はぞっとするほどひどい」 イギリス人に言…

「私の「漱石」と「龍之介」」内田百輭 ちくま文庫 まあ結局は自分の話が多いのは当然。 それにしても、漱石は機嫌の悪いときは 大変だったようですねー。 百輭先生、面白いですから。 そしてやっぱり困ったお人だ。「人の性格はDNAで決まっている」中原英臣…

なんかすでに幕末通り越してるなあ・・・ 最近、大久保、西郷です。デジタルライブラリーをパラ見していて、 「嗚呼南洲先生」という本に面白い記載が。 大久保の死んだとき、財産はまったくなく 巨額の借金のみが残っていたというのは有名な話です。 （金の…

12回。とどむれどよそに出でにけり小息子はうちに居るかと人の問ふまで「ポロリ」のことじゃないかと、 相方がゆってました。 元歌は 忍ぶれど色に出でにけりわが恋はものや思ふと人の問ふまで 落差がこりゃまたひどいですね。前回。 http://d.hatena.ne.jp/…

11回。忘らるる身をば思はず誓ひてし人の命の世話ばかりする元歌は 忘らるる身をば思はず誓ひてし人の命の惜しくもあるかな 右近という女性の作です。 男に振られて、一生と誓ったのに破ったのね、 私のことはいい、誓いを破ったあなたに天罰が下りはしない…

だいたい夕刻過ぎるまでは暑くて とうてい2階にはいられないので、 本やマンガを読んだり、昼寝したり・・・ 徒然に「大久保利通」講談社学術文庫。 もとは1910年ごろから1年間ほど、 報知新聞に掲載されたインタビューだとか。 もっともその頃は、インタビ…

自分がいいものを読んでいるかと言うと 自信はないかな。 少なくとも、ビジネス系には興味ないなあ。 現実逃避していると言われると 否定はできないかなあ。

10回目らしい。質蔵にかけし赤地のむしぼしは流れもあへぬ紅葉なりけり赤地、、下着などのような気がしますが、 下着を質に入れたのか？？ その辺はよーわからんです。 質屋さんが、在庫を虫干しして 赤地がまるで紅葉のようだよ、と。 元歌はもちろん秋の景…

小野不由美、十二国記の最新刊がああああ！ 最初は、そうだ、Uさんに勧められて読んだんだっけ。 どうしていらっしゃるのか、 morimonさん、T隊長、ご存じですか？ 第一作で冒険ファンタジー、個人の成長の物語に見せて 全然違う、もっと壮大な何かというの…

よく意味のわからない一文があった。「すでに香港で、今年は台風を覚悟しなくてはなるまい、もう4年ほど台風が来なかったのだから、とシナ人からも、ヨーロッパ人からも聞かされた」わしら日本人にとっては、台風は毎年来ると決まっている。 ただ、でかいの…

さて、太田南畝という名前と蜀山人という名前と どちらがメジャーなんでしょう。 なんとなく5回目。 わが庵はみやこの辰巳午未申酉戌亥子丑寅卯たつみは、本来巽。とはいえ辰巳でも間違ってはいません。 平安時代、方角は八卦で表しました。 乾兌離震巽坎艮…

火曜日にやりそこなったので4回目。白妙のふじの御詠で赤ひとの鼻の高ねに雪はふりつつ山部赤人が富士を詠んだ歌のパロディですね。 ふじの高嶺に雪はふりつつ、と詠んでいる 赤人の鼻にも雪が降って、鼻もさぞ赤くなったろう、 といったところでしょうか。…

火曜日なので3回目。あしびきの山鳥の尾のしたり顔人麿ばかり歌よみでなしあしひきの山鳥の尾のしだり尾の、 の部分をちょっともじっただけですね。 したり顔からおまえだけが歌詠みでないぞ、と。 さほど面白くもないですねえ。 ただ、あしひきの山鳥の尾の…

「うた恋」とか買ったので、本棚整理しつつ、 マンガ読み読み。 「幽遊白書」なつかしいのぉ。 おー、少年誌で堂々と子供が酒飲んでる、煙草吸ってるー。 今は不良さんでもそういうことさせないですね。 さらには、もっと小さな子まで酒飲むシーンもあって。…

シリーズになるかならぬか2回目や2首目は持統天皇の歌で、いかほどの洗濯なれば香具山で衣ほすてふ持統天皇山に洗濯干しに行くっていったいどんだけだよｗｗ とまあ、解説するまでもないのですが、 そう言われてみると元歌の意味が分からなくなってきます。 …

いつの間に出てたんだっていう。 作者のサイトに更新がなく油断していたら、 編集部のツイターに告知が出ていた模様。 きゅぅ。

講談社文庫で読みましたよ。 らもさんですよ。 咄家のお通夜の話です。 あとの方に収録されている「ぽっかーん」が リリパの話なんですが、 そういえばリリパは落語家多いんだっけ、と。 で、桂吉朝さんが解説を書いておられるのですが、 （とはいえ、落語家…