父は家庭を顧みない人だった。

というか、家族には自分が快適に暮らすための装置で

興味や関心なんてなかった。

忙しい人ではあったが、

早く帰ってきてもナイターを見ているばかりで

私には声もかけなかったし、目もくれなかった。

そんな風だから私にトラブルがあっても

母は父に相談することなどできず

結局は母も見ないふりをしてしまった。

だから私は父を憎んでいる。

それについて私ばかりが悪いと

周りに人たちは言う。

そのことが余計に苦しい。

親子の関係というのは、親が子に対して

どのように接してきたかの帰結じゃないかと。

それについて私が悪いと言われるのは。