蜀山人狂歌百人一首

第6回。
つまんない歌はどんどん飛ばしちゃいましょうー。
ってこれもさほど面白くもないか。

今来んといひしばかりに出でこぬは素性法師の弟子か師匠か

元歌は
今来むと言ひしばかりに長月の有明の月を待ち出でつるかな
男を待つ女の立場で詠んだ歌で、
ま、坊さんにしちゃ色っぽいね、というおちょくりです。
同じようなパロディは、
吹き閉ぢよをとめの姿しばしとはまだ未練なる宗貞のぬし(僧正遍照
もありますが、平安時代と江戸時代では、
僧職のありようというものが違ったのでしょう。
僧正遍照の歌は俗世時代の歌です。
江戸期に入ると、大人になってから仏門に入ることは
ずいぶん減ったんじゃないかな。
俳人などにそういう人もいるようだけど・・・
素性法師は出家してからも歌人として宮中に招かれたと
wikipediaにありますが、
江戸時代の坊さんは、寺にこもりきりですね。
背景の文化が変わっていく様子を見るのもおもしろく感じます。

前回。
http://d.hatena.ne.jp/allergy9/20130521/1369113072