ヨーロッパ史

しかし、男系と女系の両方の相続があるというのは
ややこしいことなんだなあ、と
オーストリアの例を見て思いました。
領主と領主の結婚で領土がひとつになるのよね。
(王女が嫁に来たけど、兄弟が死んで
王位が転がり込んできた、とかもあります。)
スペインなんかが有名な例で、
イベリア半島の大国、カスティーリャ女王と
アラゴン王の結婚で、隣接した2国が
スペインというひとつの国になりました。
(蚊帳の外のポルトガル。)
あとは、イングランド王とアキテーヌ公の結婚とか。
ノルマン・コンケストというのがありますが、
そのときイングランドを征服したのは
フランス貴族だったので、フランス王に対しては
臣下でした。
それが同じくフランス貴族のアキテーヌ公との結婚で
イングランド王がフランス全土の1/3ほどを領有する
ことになりました。
フランス王の領土より遥かに大きい。
そうなるとイングランドがフランスに対して
強気になるのも当然のことで、
百年戦争へとつながっていきます。

日本だと、女子の領地相続はないので、
戦国時代の政略結婚など、単純に人質なのですが、
ヨーロッパの場合そうとも言えないようです。
戦争だけでなく、王族の婚姻で国境が変わるので
いろんな国ができたり消えたりしてるのですよね。
ややこしいけど、面白いかな。