シェークスピア俳優というと、概ね男優だ、、と思う。
女役はいい役がそもそも少ない。
（ロミオとジュリエットとかいうけど、比較的駄作です。）
それは、役者は全員男だった当時の演劇事情による。
が、歌舞伎の女形のように芸として磨かれることはなく、
声変わり前の子供が女役をやっていた。
つまり、芸歴が浅い。
だから、難しい役は振らないように、脚本を作る。
現代では難しいといわれる、ジュリエットの台詞、
なぜあなたはロミオなの？
韻文である上に当時は台詞に間をとらなかったそうだから、
続く台詞まで流してリズムに乗せれば演出に悩むことはない。
シェークスピア劇の女役で難しいのは、
「お気に召すまま」のロザリンドじゃないかと。
追放されたお姫様が森で男装して暮らしてるんだが、
意中の人に男として出会って、二人の会話の中で
女役をするという、性別の二転三転。
「ベニスの商人」のポーシャも男装するけど、
男シーンと女シーンと分かれてるのでさほど問題ないが。
同じシーンで、ころころ変わるのは難しいだろう。
