なんの本でしたか、雛人形の並びについて
男尊女卑であるから、男雛が上座、と
書いてありましたが、少し違います。
男女というより、単純に身分の問題です。
男雛は、お内裏様と言うように、
天皇ですから、それ以上、身分の高い人はいない。
それだけの話です。
例えば、百人一首に選ばれている歌人で
大弐三位という女性がいますが、
紫式部の娘で、おそらく通り名のとおりに
三位と思われます。
これは、後冷泉天皇の乳母だったからだそうで、
即位時に、乳母を公卿相当の位に上げた。
そういう慣例なのでしょう。
彼女らの身分は概ね受領階級で、
夫もだいたいは五位くらい。
後冷泉天皇即位時に夫も昇進したそうですが、
三位とはいかないかと。
そうなると、夫より妻のほうが位が高いので
妻が上座に着くことになります。
多分。
