判別とそのあと

顔や雰囲気で人が怒っているというのが分からない人がいる。
その場合、ひどく乱暴に言ってしまえば2パターンに分かれる。
言わないことが分かるわけないだろう、と開き直るタイプと
怒っていてもいなくても、相手が怒っているのではないかと怯えるタイプ。
前者は自分は困らないが周りに迷惑をかける。
後者は二次障害を併発する可能性が高い。
K病院で発達障害による不便などを解消することを目的とした
集団療法の試みに参加したことがある。
二次障害のある人は自分以外に一人だけいた気がする。
二次障害のない人が病院に来る理由というと
ネットなどより情報を得て診断をもらいにくるのだが、
本人がそうではないかと気づいたケースは稀で
ほとんどが家族がそうと疑って病院に連れてきていた。
これまた乱暴に言ってしまえば
家族が手に余るから病院に押し付けた、というわけだ。
本人は言われて、そう言われるとそうかな、という程度で
発達障害であることで困っているのかいないのか
ちょっとよく分からない。
自分も発達障害のあれやこれやで困っているというより
それはどうでもよくて、二次障害が辛いばかりだから
そのプログラムは合わなかったので参加しなくなった。
二次障害の有無による溝はかなり深い。
そこのK医師は、私が会社を辞める際に反対の立場だったが
いったん社会から退いた者が復帰する難しさを
よく知っていたからだろう、というのがなんとなく分かる。
まあ、無理させすぎても死んでしまうから
そこのところの見極めは重要なのだろうが。
いや、そうでなくても自分から辞めることの不利というものは。
いずれにせよ、引きこもっていればいるほど
外に出るのが怖くなる。
一人での外出が困難な状態になっていて、
ではどうすればいいのか、という話になると
相談できるところが思い当たらない。
これこそ問題ではあるまいか。