明治頃に日本に来た西洋人たちが
一様に感嘆したのが、町の清潔さだという。
一番大きな要因はし尿だろう。
日本じゃ人糞を肥料にするから、
農村へもって行くと金になる。
だから、江戸のような都市部でさえ、
汲み取りが徹底していた。
私が子供のころは、近所の田んぼに肥溜めがあって、
ひどい臭いがしたものだ。
年配の人になると、汲み取りが無料どころか、
現金にならなくても粗品くらいは置いていった時代を
覚えている人がけっこういる。
ヨーロッパでは、よほど下水の整備されたところ以外は、
その辺にぶちまいていたようだから、
その差は歴然だろう。
ただ、それを肥料に使う実態を知って
「今おれが食ってる野菜には・・・」
オエっとなった西洋人もいたことだろうと思う。
