太田南畝

明けぬれば暮るるものとは知りながら
道信朝臣朝寝一刻

百人一首のパロディーです。
道信朝臣というのは、元歌の作者です。
下の句は、「なおうらめしき朝ぼらけかな」
通い婚時代と言うのは、正式に結婚していても、
男は朝早くに帰るものだったので、
朝になって帰らなきゃいけないのがつらいよ、
ずっとキミと一緒にいたいよ、という歌です。
もとはね。

で、下の句を、朝寝いっとき、と。
朝は起きねばならんが、夜になれば寝るものだが、
それでも朝寝。
朝寝、二度寝の気持ちよさの格別なこと。

いや、朝寝と言うのはいいものです。
でも太田さんお侍なんですよね、
しかも、漢学、儒学にすぐれた秀才。
このギャップがええですのぅ。