絶版

好きだった本が絶版になっているというのは、悲しい。
中島らもの「超老伝」が絶版だった。
らもさんらしいけど、アンダーグラウンドじゃなくて、
可笑しくて好きだった。
軽い作品というのは、でき如何に関わらず、
あまり版を重ねるということをしない。
「読み捨て」なのだなあ、とつくづく思う。
あと「小説・恋愛に関する24の省察」。
作者は、アラン・ド・ボトンとかいう名前だったか。
白水社からハードカバーで出ていたけれど、
まあ、売れなかったんだろう。
なにしろ、こ難しい話だから仕方ない。
ストーリーとしては、誰にでも経験があるような恋愛なのだが、
その各局面の心理状態を主人公が、考察していく。
スパイスは哲学だ。ニーチェであるとか、まあ、そういう。
ただ、クライマックスを境にした、対称が美しかった。
いい本だとは思うのだが・・・