佐久間象山

抜けていた「風雲児たち幕末編」4巻が届きました。
佐久間象山こええええ!というのがこの巻の感想です。

ペリー来航にあたって、強行な攘夷、開戦論を主張するという、
正気の沙汰とは思えないわけなのですが。
彼の計算としては、
・現実問題、開国しかないが、反対者も多く足並みはそろわない。
・今から軍備増強したところですべて手遅れ。
・多かれ少なかれ、日本は混乱する。
アメリカの戦力を見るに、本国から援軍は来ない。
・世界情勢を見るに、アメリカと同盟して日本を攻撃する国もない。
・開戦してもほぼ江戸の局地戦で終わるだろう。(負けるけど。)
といったところのようです。(風雲児たちによると。)
で、役立たずの幕僚とかアホ武士とか
みんな燃やしてしまえええ!
(庶民はあらかじめ逃がしておこうと考えていたようだ。)
さすがに、戦に負ければ、アホにも開国するしかないと分かるだろう
日本60余州が一枚岩となって進んでゆけるだろう。
これが一番手っ取り早く、損失も少なかろう・・・
という恐るべき計算です。
その後、維新までの成り行きを見ると、
うん、まあ、、そうだね、そうかもね・・・
その時代生きてて、多少なりノウミソがあれば、
そんなことしたら負けるじゃないか!と反対するさ、
するともさ。

風雲児たちに出てくるキャラたちで、
彼の発想を理解できそうなのは、勝海舟くらいですかねぇ・・・
さすがに彼も、アメリカ本国の戦力や
世界情勢の把握は、まだまだなので、
日本が壊滅することはないと確信はできないでしょうし、
佐久間象山に賛成はしないでしょうね。
事実、開国すべしとゆってますし。

マンガの中で象山が、天才は孤独だとボヤいていますが、
そらアンタは孤独だろうよ!と言いたくもなります。

さて、象山に大きく影響した一人に
三宅友信がいます。
崋山が仕えた田原藩老公で、
持参金つき養子を迎えるにあたって、廃嫡された人です。
崋山に請われるまま、多くの蘭書を買い、
その死後も積極的に蘭書を買い集めたようで、
まあ、大変な蔵書家だったようです。
本人のことはどう思っていたかはまあともかく、
象山はこの蔵書目当てにずいぶん通っていたようです。

誰が紹介したんですかね・・・
崋山か、それとも主君の真田なんとかが紹介状を書いたのか。