面子と妬み

幕末史に大村益次郎という人がいます。
風雲児たち」を読んでいると、
この人のエピソードは狙っているのかと思うほど
アスペルガーの特徴が強く出ています。
歴史の表舞台に出てこれたのがある意味、不思議な人です。
もともと医者で、地方の蘭医に学び、
そののち、大阪の適塾で塾頭を努め、
宇和島藩の目に留まり仕官、長州藩に引き抜かれる
という経歴ですが。
そもそも、異様に頭がいい、合理的思考に優れているので
その時点で、師に嫌われて破門されてもおかしくない。
そういう人はたくさんいます。
さらに常識がなく上を立てることを知らない。
どこで嫌われて潰されてもおかしくない人です。
そうやって潰す人、潰された人、たくさん見てきました。
これらが日本人社会の特徴なのか、
それとも人間というものがそうなのか、
私には分かりません。
最終的には、薩摩藩海江田信義の面子を潰して恨まれ
暗殺されます。
疑問もあるようですが。
海江田に「あなたは戦を知らない」と言ったのがどうとか・・・
実力が違うことを素直に認められず、侮辱として、うん。
暗殺までいくと大げさですが、
まあ、ちまちまといやがらせしてくる人は多いです。
なんかこう、色々と考え込んでしまうのです。