アスペルガーは病気か個性か

昨日、相方が、アスペルガーの子供を持つ人の
ブログを見つけてきました。
「治らないのだから病気ではなく個性」。
私はその言葉に共感しません。
まず、その理屈がおかしい。
治らないものには、先天性の内臓疾患などもあります。
たとえば、腎不全で透析が必要だとか。
それに対して病気ではなく個性、とは言えないでしょう。
アスペルガーというのは、先天的に
脳になんらかの障害がある。
けれども、それは生存に関わるものでも、
種の保存を脅かすものでもない。
とりあえず、普通に日常生活を送ることができます。
社会生活を送る上で問題を抱えることが多い。
これが病気と言えるのかというのは異論はあるでしょう。
一番問題になるのは二次障害と私は考えています。
うつなどを抱える可能性が高くなる。
たとえて言うなら、糖尿じゃないかな、と。
尿に糖が出ようが、血糖値が上がろうが、
痛くもかゆくもありません。
ただ、それが続くと、緑内障から失明に至ったり、
あれやこれやと合併症が怖い、
だから血糖値をコントロールしなきゃいけない。
もっともアスペルガーの場合、
必ず二次障害を併発するというわけではありませんが。
ただね、二次障害を併発した人の多くは、
アスペルガーの特性ゆえに、
世間から忌避された経験を持つ人が多い。
そういった人に対して、
「それはあなたの個性なんだよ」と言うことは
残酷じゃないだろうかと、
人に嫌われる個性の持ち主という意味になるじゃないかと。