をりふしの

いや、徒然草どころか、枕草子の時代から
日本人は四季の移り変わりをめでてきた。

寒い。
ついこないだまで暑かったと思ったら、寒い。
春も秋も、心地よい時期は一瞬で過ぎる。
イギリスが植民地政策に成功した理由に、
本国でありとあらゆる気候を体験できるからだと豪語する。
しかし、わが国の寒暖の差も劣るものではあるまい。
本州だけでも、夏はフェーン現象で40度を越える盆地があり、
冬は信州の山中など凍りつく。
日本海側は世界にもまれな降雪量を誇る。
たしかに、四季折々、様々な植物が育ち、
土壌も肥沃、作物が良く育つ土地なのだが、
寒暖の差は過酷と言えるほどじゃなかろうか。
ゴンチャローフは長崎の11月について、
暑いかと思えばロシアのように寒い日がある、と書いた。

四季をめでる、、というより
半ばやけくそのような気もする。